2014年5月25日日曜日

「あなた、もう雇わない」 -そんな理由は通じない-



 下関労働教育センターでは不定期ですが、「労働現場セミナー」を行っています。労働組合、外国人実習生の問題などを扱ってきました。一昨年からは少し形を変え、原発労働者の被曝・健康被害、フクシマの原発労働者の声を聞く会を開いてきました。
 今回、反原発運動に参加していることを理由に定年後の再雇用差別を受けた方のお話を聞く会を開きます。お誘い合わせのうえ、多数のご参加をお待ちしております。

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反原発再雇用で差別

「あなた、もう雇わない」 -そんな理由は通じない-


 「反原発運動に名前を出して賛同しているよね」「(会社に)メシ食わしてもらっているよね」-。原発の関連部品を造っている岡野バルブ製造株式会社(本社・北九州市門司区)に41年勤め今年2月末に定年退職した蝶野善夫さんが、定年間近になっても一向に明らかにされない再雇用条件を尋ねた時に戻ってきた会社の言葉です。
 法律では年金空白が生じないよう、企業に65歳までの希望者全員の雇用確保を義務付けています。同社は再雇用を拒否したあと、定年3日前になって「時給800円のパート契約で再雇用」を持ちかけてきました。月にフルに働いたとしても12万円、手取り9万円程度の額です。他の再雇用希望者とは20万円以上で契約しています。
 これまでの裁判で「勤務する意志を削がせるような条件は法の目的に反する」の判決も出ています。蝶野さんはやむなく定年退職し、不当な条件の付かない再雇用を求め労働審判を起こすとともに会社の差別行為に抗議して毎朝、本社玄関前で支援の仲間とともにアピールを続け、地域の労働組合を通じ会社と交渉を行っています。

「原子力ムラ」の圧力
 福島原発事故で明るみに出た政府-電力会社-学者-マスコミなどのつくる「原子力ムラ」は人命より利益優先の姿勢を持ち続け、鹿児島県の川内原発再稼働のかまえをみせています。対岸の門司で起きている原発のない世の中を望む労働者への再雇用差別は、原発関連メーカーにもこの姿勢が貫かれていることを示 しています。蝶野さんへの差別を許すことは、「原子力ムラ」の暗躍を見逃すことになります。個人の思想、信条を管理する特定秘密保護法の企業版適用を広めることにもつながります。ますます政府や会社の顔色をうかがう社会をひろめることを手助けします。
 蝶野さんと支援団体の方を招きお話を聞く会を持ちます。ぜひ、いらしてください。

話す人
  「わたしは働きたい」 
     蝶野善夫 さよなら原発北九州集会賛同者/自治労・全国一般岡野バルブ製造分会
  「背景にあるもの-原発と労働」 
     竹内俊一 さよなら原発門司連絡会/門司地域労働組合協議会事務局長
 
日時 6月22日(日) 午後2~ 4時
場所 下関細江カトリック教会ホール
入場料 500円

主催 蝶野さんを支える会、下関労働教育センター
連絡先 電話 083-223-4585(10~15時)、FAX083-235-0303