2013年6月9日日曜日

所長のつぶやき:海峡からの風21号


狂っているなぁー、と思っている人が多いと思います。呆れていても現実は迫って来ます。安倍政権下の私達の国でのことです。七月の参院選でこの政権党の政策が支持されるならば。原発再稼働、推進、そしてなんと海外輸出が、国策となり異議を抑え推し進められるのです。私は原発一基の再稼働も認めません。真偽を徹底して追求したわけでないですが。週刊誌に、メディアが報じない事実として掲載された、放射能に汚染されている故、移動されない自らの糞に埋まり、窒息死しそうな福島の牛舎の牛の写真が脳裏に刻まれています。それが湾岸戦争時の石油まみれの鳥の捏造写真と言われる類で有るかも知れなくても、メッセージに変わりはありません。原発の使用済み燃料、放射能汚染廃棄物、汚染水等などを除染(移染するとしても)、現状においては処分処理出来ない現実を今や人間の基礎知識と謙虚に認めます。
時は流れましたが、五月連休の経験を語り合った際、この国の首相は何をしていたかを聞いたところ、あまり知りませんでした。原発セールスだよと言うと、えっ!との返事でした。しかも相手国に売り込む条件として、使用済み燃料、廃棄物は日本が処理すると言うのです。空手形というか不可能条件による売り込みです。どの様に処理するか日本の私達、ヴェトナムやトルコやアラブ首長連合等の国民に説明して欲しいです。これが成長戦略の一環としてという国際世界における経済政治的行動で有るならば真っ先に日本の私たちがこの政権に不信任を突きつけたいです。下関で「フタバから遠く離れて」の上映会の後、舩橋映画監督、井出川元双葉町町長、新しいエネルギー分野を拓く飯田哲也等がセンターに集まり泊り込み、海峡の夜が更けるまで話し合った時、原発の事が見えないと、同じ政権の憲法改定論の底が見えなく成ると言う表現が有りましたが。両者が軽視する「いのちの尊厳」と現代社会の価値観が問い直されていると、先日帰天された元センタースタッフ真倉喜佐代さんが諦めず挿し木から育ててくれた、今は茂り幾重にも花の重なる紫陽花の美しさを包む背景の海峡に呟いています。