2013年2月3日日曜日
所長のつぶやき(海峡からの風20号)
下関労働教育センターを支える会会報「海峡からの風」20号が発行されました。
このHPの「ドキュメント・書籍」の「支える会ニュースレター」の中に近日中に掲載しますが、林神父の「つぶやき」の文章を先んじてブログに掲載します。
きっとその時は来る
ここのところ数回、福岡県田川郡添田の日向墓地と呼ばれる場所に行きました。最近は韓国イエズス会神学生五人と李相源神父と共に墓参して、韓国語でのミサをしました。その地の土は、木々は、70年以上前、朝鮮半島からの強制連行炭鉱労働者が、棄民として秘かに葬られた時、日本の侵略政策が奪っていたけど、仲間同士で交わされた、民族の言葉ハングル語を聞いたでしょう。
時は石炭エネルギーが文明も侵略も支えてきました。やがて石油が開発と生活向上の美名,そして核エネルギーが平和利用の偽名のもと人類のエネルギー源とされる時代に突入しました。しかしそれは棄民的労働者と多くの棄民的貧困層を、島国的情報の中にいるとよく見えない、グローバリズム格差という世界的状況を現出させました。ヒロシマ・ナガサキ・フクシマの苦悩を体験する日本でありながら、現権力構造は、原発再稼働、新設、推進、さらに海外輸出まで国策的に押し進めるという、人類史に於いてしてはならない方向に舵を切って行くのです。マスメディアの豹変、操作性はもとより、誰が何を追求しての動きなのでしょう。その様な今、軸足をぶれないで棄民的立場、人生に追い込まれて行く人々の叫びに合わせて未来を展望して拓いて行く、ささやかでも希望を持ち膨らませる、センターと言う場であり、交りであり活動でありたいと願い生きています。強靭で優しい、温かくて深い、諦めない連帯を築き、正義・平和・愛の状況を創り少しでも創り上げて行きたいです。イエズス会韓国管区と日本管区が現代社会との向き合いに於いて協働しくいく事を決め、下関のセンターを、両者の軸足を置く場とした事を喜び受け止めて、責務を果たしたいです。いつも支えを有難う御座います、共によろしく。
林尚志