2013年2月11日月曜日

【賛同のお願い】東ティモール日本軍占領期における「慰安婦」問題の早期解決を求める要請書


下関労働教育センターに事務局を置く下関・東チモールの会です。
当会も所属する東ティモール全国協議会の呼びかけで、東ティモールにおける日本軍による「慰安婦」被害のおばあちゃんたちの「尊厳の回復」を求める内容の要請に是非ご賛同くださいませ。個人でも団体でも、両方でも結構です。そして広く呼びかけてくださいませ。よろしくお願いします。

---------以下本文-------------

【賛同のお願い/転送歓迎】
(重複して受け取られた方、ご容赦下さい)

東ティモール日本軍占領期における「慰安婦」問題の早期解決を求める要請書
~2月20日・日本軍の東ティモール侵攻の日に~

趣旨:
  2月20日は、1942年に日本軍が東ティモール(ポルトガル領ティモール)を侵攻した日です。3年半続いた日本占領時代、住民は戦争への協力を 強いられ、食糧不足のために大変な飢えを経験しました。また、敵(オーストラリア)に通じたなどとして処刑された人も少なくありません。しかし、日本は東ティモールに対してまったく賠償・補償を行っていません。
 私たちは2000年から軍性奴隷制(いわゆる「慰安婦」問題)に関する調査を東ティモール の仲間とともに行い、サバイバーの方々を支援する活動を続けながら、問題の早期解決を訴えてきました。今年で13年になりますが、東ティモール政 府と日本 政府はお互いに「未来志向」という表現で、過去の問題にふれようとしません。そのはざまで、サバイバーの方々が求める尊厳の回復はなされないままになって います。しかし、wamの渡辺美奈さんのジュネーブ報告によると、東ティモール政府は昨年の国連人権理事会のUPRで、独立以来初めて、日本の戦争責任に触れ、被害者との直接対話を求める発言を行いました(※要請文参照)。東ティモール政府によるこの呼びかけに日本政府は応えるべきです。
 これまで名乗り出た19名のサバイバーの内、9名がすでに亡くなっています。今年は安倍政権の誕生で、政府の態度も一段と後ろ向きになる可能性が高くなりました。今一度、この問題を強く訴えていく必要を感じています。
 以下の要請書をお読みになり、下記の要領で、個人または団体として、ご賛同下さい。要請書は外務省に賛同者一覧とともに届ける予定です。

             記

賛同送付先:akimatsuno@mac.com(東ティ モール全国協議会:担当 松野明久)
必要事項:お名前(ふりがな)と肩書き。お名前だけでも結構です。
     団体の場合は、団体名のみで結構です。(ただし、集約事務に必要なので連絡先もお願いします。)
賛同締め切り:2013年2月21日(夜10時)

-------------- 要請書本文 ---------------------

岸田文雄外務大臣殿

東ティモール日本軍占領期における
「慰安婦」問題の早期解決を求める要請書

  昨年末をもって、国連の東ティモールミッションは終了し、東ティモール民主共和国は名実ともに自立した国としての歩みを始めました。この間、 国際社会の一員として、日本は東ティモールの国家建設を支援してきました。昨年3月には初の円借款を供与するなど、両国の関係は新たな段階に入っていま す。
  しかしながら、日本には東ティモールに対して未だ果たせていない大きな責任があります。それは、大戦中にポルトガル領ティモールを占領した日本軍が犯した重大な人権侵害の真相究明、責任追及および被害者救済です。とりわけ軍性奴隷制の被害者たちは、この間の公的措置の不在と月日の流れを無念の思いで耐えてきました。日本政府から謝罪の一言も聞けぬまま、名乗り出た19名の内すでに9名がこの世を去りました。
 昨年は2人の被害者が亡くなりました。その一人、マリアナ・デ・アラウジョ・ダ・コスタ・マルケスさん(アイナロ県)は、「慰安婦」徴集を逃れて身を隠したものの見つかり、サメの 慰安所に入れられたと語っていました。マルセリーナ・ダ・コスタさん(マヌファヒ県)は、銃で脅され「ミチ」という日本の軍人に引き渡されたと語っていました。
  昨年、独立10周年を迎えた東ティモールでは、セミナー「独立10年~女性の権利をふり返る」や全国青年評議会総会、またポルトガル植民地支配に立ち上がったドン・ボアベントゥーラの蜂起100周年記念行事などで「慰安婦」問題のパネル展示が行われました。また、現地人権団体が制作した「慰安婦」問題のラジオ番組(5回シリーズ)がRTTL(国営ラジオ・テレビ局)から2度放送されました。こうした現地団体の努力によって、問題は徐々に知られるようになってきました。
 さらに昨年は、国連人権理事会で日本の人権状況に関する普遍的定期審査(UPR)が行われた際、7カ国政府が大戦中の「慰安婦」問題などの被害について言及し、東ティモール政府も日本政府に対し「残虐行為の被害者との直接的な、真の対話」に向けた努力をするよう呼びかけまし た。
 日本政府はこうした被害国からの声に応えなければなりません。しかし、昨年末誕生した安倍政権は、「慰安婦」制度における軍の関与や強制性を認めた河野談話(1993年)を見直す動きを見せるなど、国際社会の期待に逆行しているようです。
  本日、2013年2月20日、日本軍のティモール島侵攻から71年目の日を迎えました。日本政府は、戦後、ポルトガル領ティモールに関する戦争責任に関して何の措置も講じてきませんでした。今なお、日本の戦後賠償スキームにおいて東ティモールは未解決事案として残されたままです。東ティモール との外交関係樹立後、日本政府が、「未来志向」ということばの下、こうした不作為を正当化していることは道義に反することです。
 2000年以降、私たちは東ティモールの女性団体、人権団体、法曹関係者とともに被害者及び目撃者から聞き取りを行い、各国公文書にあたり、調査結果をまとめ、両国で多 くの人たちに 実情を知らせるとともに、被害者の願いを両国政府に伝えてきました。被害者が示した勇気は、東ティモールという新しい国に法の支配と民主主義と男女平等を築いて行く灯であります。これらの価値は日本が国際的に推進しているものであり、他ならぬ日本政府が自らそれを行動で示すことがなければ、相手国及び広く国際社会の信頼を得ることはできないでしょう。
 日本と東ティモールの間に真の友好関係を築くため、私たちは以下を要請します。

1. 本年中に、本件に関する協議を日本政府から東ティモール政府に申し出る。
2. 本年中に、日本政府は、事実認定、被害者への謝罪、被害者救済の方策に関し、被害者及び被害者支援団体と協議を行う。

 2013年2月20日

 東ティモール全国協議会
 賛同団体・賛同人一同

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